近年、急増しているのがコワーキングスペース。事務所スペース、会議室、打ち合わせをする場を共有しながらも、プライベートデスクを持ち、一人一人が別々の仕事をするオフィスを指します。スタートアップのような、自社オフィスを持たない会社が増えてきたことと、会社を持たないフリーランが増えてきたこと。いずれもインターネットの普及が原因ですが、そういった人に向けて、仕事場を提供してくれるような業者が増えてきたのです。
これは世界で拡がりつつある革新的なモーブメントに違いありません。一人でやっているうちは、小さくやっているうちは、外部との繋がりが命綱。こうした点においても、コワーキングスペースは役に立ちます。イベントやら、人が集まるような機会も数多く設けているのです。
そしてアメリカで、最も有名なコワーキングスペース会社「WeWork」について少しご紹介します。既にご存知の人も多いと思いますが、同社は”個”が強いニューヨークに拠点を持っています。創業者であるAdam Neumannは、イスラエル出身で元々はファッション関係の別事業を営んでいました。やがて、共同創業者であるMiguel McKeleyと同じテナントで出会い、空きテナントを使ってオフィスを開けられないかと考えたことから、そのムーブメントは全世界へ広まることになりました。
それでは、WeWorkの特徴を3つに分けて、説明していきましょう。
スタートアップにも試みやすい価格形態
メンバーシップは45ドル(月額)から、プライベートオフィスも450ドル(月額)から始めることができます。充実した施設とネットワークを考えても、この価格はかなり破壊的。スタートアップや、フリーランスは最初はお金がないところから始まります。そうした人たちをターゲットにしているため、良心的なんですね。
独自の利用者ネットワーク「WeWork Commons」
WeWorkに登録している利用者だけが入ることができるSNSが用意されています。このネットワークに所属しているメンバーの特徴は、いわゆる「意識高い系」。一人で専門分野を振り回している人や、少ない仲間たちと事業を興そうとする人などさまざまですが、それぞれが尖っています。そうした人たちと、共通意識を持って、繋がることができるわけです。
とにかく多いイベントの開催数
WeWorkではメンバー向け、もしくはオープンでイベントがよく開催されています。著名な起業家や投資家を招くようなモチベーションの上がるようなものもあれば、ただ楽しく騒いで、人と繋がるようなネットワーキングも行われます。
人が人を呼び、そして集まる。WeWorkは、そこで所属している人の鋭意という最高の引力を作ることに成功しました。日本にも早くきてもらいたいものですね。人のインフラがそこにはあります。