サンフランシスコでルームシェアしてた話

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サンフランシスコでルームシェアをしていた時の話です。

インターネットに関連したライターをしていた私は、留学もかねてサンフランシスコに一年間滞在することになりました。アメリカに留学すると決まれば、ルームシェアは当たり前。また、サンフランシスコで一人暮らしは懐的に厳しくもあります。成長企業の集中や、法規制など複雑なファクターにより、なんとサンフランシスコで住む1LDKの平均家賃は3,460ドル。一年過ごせば、すっかり500万円が空気を吸うだけで消えていってしまうのです。迷うこともなく、ルームシェア物件を探し始めました。

ルームメイトとは、渡米して一番初めに宿泊したゲストハウスで出会いました。そのゲストハウスにはベンチャー企業の経営者や、エンジニアが集まっていました。それぞれが尖っていて、なぜか「お前とは違うんだぜ。」みたいな空気があり、決して和やかな場ではありませんでした。私も、その一人。ルームメイトとなった彼とは、たまたま同い年であったことと、Facebookを交換したところ、共通の知り合いが何人かいたからでした。

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(出典): Silicon Valley

境遇が似ていた仲間とルームシェア

その人は、エンジニアインターンとして滞在していました。いつまでも、ゲストハウスで宿泊するわけにもいかなかったのと、途中でこの家が潰れてしまい、物件探しが始まりました。ルームシェアは寝食をともにするだけではなく、金銭問題も絡んできます。年齢が同じで、また同じような夢を抱いてサンフランシスコへやってきていました。そして、条件が一致。「とにかく安く済ますことができる」物件を探すことに。

Craiglistで探した注意深い部屋探し

物件探しは、アメリカクラシファイドサイトCraiglistから。価格や位置情報を設定すれば、絞り込んで自分たちの条件にぴったりな物件を見つけることができます。誰でも投稿できるので、検索数は断然多い。しかし、この誰でもは危険なことも。そう、詐欺が多発するのです。

1300ドルで、一軒家を貸切の物件を見つけました。まさかとは思ったものの、こうしたお宝物件もなくはないと聞いていたので早速、メールしてみます。非常に丁寧な文書ですぐに返事がかえってくると、「君たちは日本人だから安心できる。すぐにでも貸したい。」と。私も喜んで返事をして、やり取りを続けていきました。どうやら、彼は現在サンフランシスコを離れていて、オハイオ州にいる。だから、私たちに鍵を送って空き部屋を貸してくれるというのだ。そして、なぜかメールの最後にはいつも「God bless you」。熱心なキリスト教、を装っているだけでした。

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鍵を送る前に、ウエスタンユニオンというIDと名前だけで送金ができるシステムで、金を1000ドル先に送って欲しいというのでした。こうした詐欺は多発していて、結局その物件は存在せず、まるっきり嘘だったのです。

住民カードまで偽装して、彼らは詐欺するために必死です。オンラインで欺くことは簡単です。大金を支払う場合には、必ず自分の目で確認してからにしましょう。

テンダーロインでルームシェアを始めて

Sweden House Hotel、名ばかりのホテルで、実際にはWベッドと洗面所があるだけのゴギブリ部屋に暮らすことになりました。Trip Advisorによる評価は、1.5。

私たちは小さな窓がひどい部屋に案内してくれました、壊れたベッド、角には狭くて不快な洗面台、壁から剥がれ落ちていました塗装。 すべてが古いですが、嫌な臭いがした。 また私の請求されました。お問い合わせましたホテルを百回返金してほしいのです。 この場所は美しい町での私の体験の一部が台無しです !

住んでいる人は、まさにサンフランシスコの一般庶民。マリファナの嫌な臭い、至るところで見つける注射器。夜中にGパンを売りつけてくるメキシコ人、彼氏と喧嘩してガラスの破片がバラバラに落ちている廊下、ホームレスがシャワールームにいたことも。

たしかに、危険な場所だったのですが。ルームメイトとこれをネタにして笑っていたので、毎日がハングリーで楽しかったものです。ルームメイトと一緒じゃなかったら、落ち込んでいたことは間違いありません。

ルームメイトとは、毎週ナイトクラブへ出かけていました。一人でいたら、海外でナイトクラブなんて発想にはなりませんが。二人だからこそ、さまざまなことに挑戦できました。ナンパまで。

忘れられないルームメイトとの思い出たち

一人では基本的に観光に行こうなんて思わないのですが、滞在中に2箇所行きました。スタンフォード大学と、ゴールデンゲートブリッジ、どちらもルームメイトと。海に面したフィッシャーマンズワーフで二人乗り自転車を借りて、サンフランシスコ中をぐるぐると回ったのは男同士で見た目は痛いものですが、最高の思い出を作ることができました。

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等身大で、ともに日本から野心を抱いてやってきた人同士。ルームメイトと過ごした時間はかげがえのないもので、これから先、大きな財産となるでしょう。今でも、連絡をとっていると、その時期のことを思い出して、ププと笑ってしまうものです。

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